ブログをご覧の皆様こんにちは!
管理人のとしです。
マンゴーは、栽培過程において果実の熟成期間中にビニールハウス内の温度が高温で推移してしまうと果実が異常落果してしまうという性質があります。
その異常落果が「キーツマンゴー」の一つの果実で確認しましたので様子を紹介したいと思います。
キーツマンゴーが異常落果していた状況
私は、本業の建設業でお仕事のある平日は、毎朝と夕方にビニールハウスの点検をおこないます。
これは、1年365日、私の変わらない日課でもあります(出張のときは、そうはいきませんが)。
そんな日々の見回りで、普段から注意していると日ごろと変わったことに気付くこともできるものです。
本日もそんな状況下でキーツマンゴーの異常落果を発見しました。
そもそもキーツマンゴーの収穫は、私の園での主力商品であるアーウィンマンゴー(アップルマンゴー)よりも収穫期は遅く、例年、8月にアーウィンマンゴーが収穫を終え、翌月の9月に収穫するのが、キーツマンゴーと行った具合です。
まだまだビニールハウスの中では、主力である「アーウィンマンゴー」がたくさん下がっているなかで、まさかキーツマンゴーが落果しているとは、思わないのですが、日頃からよく観察していると小さな変化にも気付くものですよ。
収穫用の紙袋が、一つだけおかしいのですが、気付きましたか?
わかりやすいように、その対象の紙袋に近づいて見ることにしましょう!
花軸から果実が落果し、重力で紙袋の下部に張りがでていますよね。
我々は、この紙袋にできた張りでマンゴーの収穫を判断していますよ!
目視だけで、落果していることの判断が難しいときは、このように紙袋の上から、袋の上部を握ってみることで、花軸と果実が繋がっているか否かを確認することができます。
9割方は、この目視だけで果実の落果の判断が可能ですが、時折、このように紙袋を握ってから確認するようにしています。
異常落果と判断した理由
マンゴーが収穫袋の中で落ちていたのですから、普通に考えたら、完熟のサインですよね。
ただし、今回は、どう考えも時期が違いますし、腑に落ちない点がいくつかあるのです。
まずは、今回収穫したキーツマンゴーです。
このマンゴーの色を見ると、一般の人は、熟れていないマンゴーだと判断するでしょうね。
しかし、これがマンゴー農家で品種が「キーツマンゴー」だということを知らされると、熟しているか否かの判断に戸惑うと思いますよ!
なぜなら、「キーツマンゴー」は、緑色のままで完熟を迎える品種だからなのです。
緑色のままで完熟を迎えるキーツマンゴーの完熟の見極め方については、下記のページで紹介しています。あわせてご覧ください。
さて、上記のリンク先でキーツマンゴーの完熟の見極め方について学んで頂けたでしょうか?
それでは、ひとつづつ完熟でないことについて説明したいと思います。
果軸が濃いオレンジ色でない
これは、上記解説記事の1番目のものにあたることです。
完熟を迎えたキーツマンゴーの果軸は、濃いオレンジ色になると言われています。
今回の果軸をみてみましょう!
果軸がほとんどオレンジ色になっていませんよね。
これでは、完熟にほど遠い色です。
そのようなことから、完熟でないと判断できます。
果実の両肩の盛り上がりがない
下の写真に赤線で、「盛り上がり」という部分をイメージでいれてみました。
この赤線で示したように、果軸の部分を中心に両肩が盛り上がってくるのが完熟サインなのです。
今回のキーツマンゴーは、盛り上がりがないですよね。
そのようなことも踏まえて、これは完熟による落果ではなく、「異常落果」なのだと判断しました。
本日のまとめ
そもそも「キーツマンゴー」は、完熟の頃合いを見計らって、ハサミを入れて収穫するタイプのマンゴーです。
ハサミによる収穫後も常温で1週間ほど追熟させてから食べるマンゴーなんですよね。
そこで、今回も一応常温で追熟してみることにします。
ビニールハウス内が高温で推移したためによる異常落果だと考えていますので、楽しみに待ってみたいと思います。
ちなみに完熟したキーツマンゴーですが、かなり美味なマンゴーです!!
市場に出回らないのが残念(完熟の見極めが難しい&生産者がまだ少ない)なのですが、知識としてこのようなマンゴーもあるのだと覚えておいても良いのではないでしょうか?
本日のブログは、ここまで!
それでは、また明日~