ブログをご覧の皆様こんにちは!
管理人のとしです。
2016年6月も中旬となりましたの「マンゴーの栽培暦(2016年7月編)」とういことで、7月中旬から8月中旬の出荷を目標とした栽培型での、マンゴーの栽培暦について紹介したいと思います。
生育状況と管理
収穫期に入る「アーウィンマンゴー(アップルマンゴー)」は、7月ともなると、成熟期に入ってきます。
7月は、梅雨も明け太陽の直射も強くなってきますので、果実の品質を確保するためにも「日焼け」対策をしっかりとおこなっていきたいところです。
7月中旬にもなると、収穫ネットに「ぽとり」と完熟を迎えたマンゴーが自然落下し収穫が始まります。
この果実の取扱いには、十分に注意したいところです。
さて柑橘栽培(みかん)の際は、収穫前に水を切り増糖を図る作業が行なわれますが、マンゴーは、収穫前に水を切り増糖を図る植物では、ありません。
ここのところは、よく勘違いされている方が多いので、注意したいところです。
マンゴーは、適度な土壌水分があった方が果実品質は優れます。水を切ると異常落下が発生しやすくなるので注意が必要です。
上記で、「異常落下」についてふれましたが、梅雨明け後で晴天日が続く場合は、樹の水分蒸散も増加します。また、急激な土壌水分変化により誘発される裂果やヤニ果を防ぐ意味でも、定期的な灌水による適湿管理が重要です。
管理作業の要点
7月といえば、収穫が一番大切な作業です。
この収穫について要点をまとめてみます。
- 収穫時の注意点
- 収穫は、早朝と夕方の2回確認を行う。
- 落果した果実を放置すると腐れが生じやすいので速やかに回収する。
- プルームが取れたり、押し痛みが出ないように丁寧に扱う。(綺麗な手袋を使う)
- 収穫後の注意点
- 収穫後さらに追熟する。3〜4日常温で呼吸させた状態にしておくとつやがでて芳香が強くなる。その後は、果実の痛みが目立つようになってくる。
- 収穫後速やかに出荷するか、一時的な貯蔵を行う場合、10度程度で保冷する。保冷した果実は、出庫後に水をとばしてから荷造りを行う。
尚、上記で述べた「プルーム」ですが、果実表面についている白い粉のことで、この物質が果実の蒸散を防ぎます。
収穫ネットに「ぽとり」と落ちた完熟マンゴーの味は、たまりません!!
収穫ネットについて
収穫袋には、ネットのタイプのものと紙袋のタイプがあります。
どちらが良いと言えるものでは、ありませんが、昨年、天城町在住の青年マンゴー農家の方が、実験された結果がありますので、そちらを見てみることにしましょう。
上記の図1のように、果実が紫色の状態のときに、1玉の半分に収穫ネット、残りの半分に収穫紙袋をかぶせ完熟するのを実験したものとなっています。
図2ですが、実験を行なった果実ですが、左側のネット掛けの方が、「赤色」が強くでていますよね。
商品価値として、どちらが価値が高いのかは、一目瞭然ですね。
図2の画像では、色の違いがわかりにくいところがありますが、こちらの図では、はっきりと確認することができます。
断然、ネットの収穫袋の方が、綺麗な赤色をしていますよね。
私が、どちらのマンゴーを食べたいか?となると断然、赤い方のマンゴーを選びます。皆さんもそうですよね?
それでは、なぜ収穫袋がネットタイプと紙袋タイプがあるのか?というところなのですが、これには、見た目の品質は、絶対的に太陽の光りを良く浴びることができる「ネットタイプ」の方が優れているのですが、紙袋タイプに勝てない部分もあるのです。
紙袋のタイプは、果実を完全に覆うことになるので、袋の内部の温度が上昇しやすくなります。そうなると、ネットタイプのものより早く積算温度をかせぐことができるので、収穫期を早めることができるのです。
また、紙袋のタイプは、完全に果実を覆っていますので、害虫に対しても強いのです。7月中旬の夜間ともなると「蛾」が飛び回ります。
「蛾」に刺された果実は、売り物になりませんからね。そういったものから保護する点では、紙袋が優れているわけです。
ちなみにですが、私の園では、両方の収穫袋を使い分けています。
ビニールハウス内部でも成長の進度がことなりますからね。収穫期を早めたいところには、紙袋を用いるようにしていますよ。
本日のまとめ
果樹栽培においての集大成ともなる「収穫」
とても楽しみです。
そして、1年間かけて大切に育ててきたマンゴーを楽しむことができる1ヶ月間の幸せな期間となっています。
1玉1玉を大切に取り扱っていきたいところです。
マンゴーの美味しい食べ方については、後日まとめたいと思いますよ。
本日のブログは、ここまで!
それでは、また明日~