ブログをご覧の皆様こんにちは!
鹿児島県出身 「徳之島ブロガー」のとし( @kedokumango )です。
2017年2月上旬ですが、マンゴー栽培を行なうビニールハウス内で「炭疽病」の疑いがある葉を発見しましたので、今後のその他の病気の発生も予防する意味で、「殺菌剤」による消毒作業を行いましたので、栽培履歴として残しておきたいと思います。
2017年2月上旬に発生した症状について
私のマンゴー農園でのここ数年の目標として掲げているのが、土に含まれる栄養素の正常化です。
例年、通常のマンゴーの葉と比べると私が育てるマンゴーの葉は、とても大きなもので、栄養素が強すぎると感じていました。
しかし、鹿児島県の農業普及課の指導のもと、3年間の土に対する対策を施してきたところ、このように葉の大きさも正常なものとなり、且つ、葉色についても濃いマンゴーの葉から、正常な葉色になってきています。
一時は、土の栄養素を使う為に、県の農業普及課から、ソルゴー(緑肥となる植物)を植えて、植物に栄養素を吸わせてから、土にすき込むのではなく、ソルゴーを根から引っこ抜き、ビニールハウスの外に処分するという提案なども受けたぐらいですから、土質の改善については、ずっと悩んでいたことでもあったので、現在の結果には、本当に嬉しく感じています。
葉に見られる病状について
現在のマンゴーの成長については、上記のとおりとなっていて、葉の状態については、手応えを感じているところなのですが、今年の「徳之島」では、暖冬ということもあり、常にビニールハウスのサイド部などは、大きく開放している状態となっています。
ビニールハウスのサイド部を開放すると、雨の日などは、当然のように「打ち雨」してしまうのですが、「打ち雨」を受けたり、外部からの風を強く受け、枝が大きく揺れるような部分には、次のような症状が発生しています。
葉の一部に「炭疽病」の症状が発生しています。
「炭疽病」を発生させる「菌」は、日常生活では、どこにでもあるものと言うことで、普段から外部から「菌」を持ち込まないであるとか、色々と注意しているのですが、どうしても、入り込んでしまうようです。
このように気になる葉を発見したときは、そのあたりの葉をよく観察すると、他にも気になる症状を発見することが多いので注意したいところです。
私の園では、マンゴーの葉裏に、このような葉の症状も発見しました。
葉の一部に黒い点が発生していますよね。
こういった時は、葉の色々な部分も注視する必要があります。
今度は、葉の付け根部分を見てみましょう。
葉の下部に一部に黒い箇所がわかりますよね。
急激な「寒」を受けたときなどに、新芽の先端の一部や、葉の一部が黒くなってしまうことがありますが、あの黒さと、今回の葉に出ている症状の色は、別物となっています。
マンゴーを栽培するビニールハウスという空間は、密閉空間とも言えますし、病気が発生した時は、ビニールハウス内部に一気に広がる可能性もあります。
そこで、早急に「炭疽病」に対する対策を施すことにしました。
消毒に用いるのは「ベルクート」だ!
炭疽病に対する薬剤というのも沢山あるのですが、まず私が考えたのが、今後の栽培計画についてです。
私の栽培計画では、近日中にスリップス(チャノキイロアザミウマ)対策として、スリップスの天敵であるスワルスキーカブリダニを放飼する計画でいます。
「スワルスキーカブリダニ」は、小さな生物ですし、スワルスキーカブリダニへ影響のない薬剤を選択することが重要となってくるのです。
スワルスキーカブリダニへ影響のない「炭疽病」対策の薬を選択すると、数種類に絞られるわけですが、これから発生しそうな病気についても予想すると、これから花が咲き、湿度が高くなった場合に「灰色かび病」の発生も予想することができます。
そこで、私が選んだ薬剤がこちらとなります!
「ベルクート水和剤」となります。
この「ベルクート水和剤」ですが、私が今まで学んできた学んできた資料の中では、「灰色かび病」についても効果が期待できるということが記載されています。
そういったことからも、この「ベルクート水和剤」としました。
薬剤は、使用方法を守りましょう!
このような薬剤を使用する時は、裏面の説明書きを熟読する必要があります。
また、裏面などには、必ず希釈倍率について書かれていますので、この希釈倍率も守るようにしたいところです。
ちゃんど、マンゴーに散布する際の、病名や希釈倍率が1000倍ということが書かれていますよね。
このようなことを、しっかりと守っていきますよ。
ちなみにこの1000倍という数字ですが、私の場合で例にしてみると、私のビニールハウスは、約10aで通常の薬剤散布では、500Lの薬液が必要となります。
そこで、500Lの薬液を作るのに、1000倍という数字から逆算すると、「ベルクート水和剤」の粉末が500g必要であるということが算出されるのです。
これが、2000倍だと500Lの水に対して、250gの薬剤ということになるのですが、こういった計算は、「希釈倍率早見表」のようなものを使用すると、簡単に求めることができるので、そういったものを入手しておくと良いでしょうね。
本日のまとめ
植物栽培をしていると病気が発生してしまうことは、必ずあります。
そして、その病気を治療するための薬剤の選定を行なうことになるわけですが、私の場合は、今回の件でもそうですが、次に発生しそうな病気の予防につながるものや、次の作業のことを考えながらの薬剤の選定をするようにしています。
時折、薬剤について相談を受けるのですが、次の作業のことを考えずに、必要なときに目的の薬剤が使用できないというパターンが発生している方が、たまにいらっしゃします。
そういったことにならないように、薬剤の選定には、十分に注意していきたいところでもありますよ。
薬剤は、使用回数についても定められていますし、万能ではありません。
使用方法と目的を十分に検討して用いるようにしたいものですね。
本日のブログは、ここまで!
それでは、また明日~