本日は、マンゴーの害虫「カイガラムシ」についてまとめたいと思います。
「カイガラムシ」といいますと、植物を栽培しているとよく耳にする害虫であります。適切な対処方法で発生初期に駆除したいものであります。
今回も「鹿児島県農業普及課」から頂きました資料を参考としております。
「カイラガラムシ類」
1 被害の様子及び生態
- マンゴーシロカイガラムシ、ワタフキカイガラムシ、コナカイガラムシ類、カタカイガラムシ類、マルカイガラムシ類が主に発生する。
- 葉(特に新葉)・果梗・果実などに発生が多く、栄養分を吸収し、衰弱・枯死させるばかりでなく、生育異常・果実奇形などを引き起こし、甚大な被害をもたらす。
- 排泄物の甘露が、すす病を誘発させ果実の美観を著しく損ねるだけでなく品質低下につながる。
- 特徴
- マンゴーシロカイガラムシ
葉面に多くみられる。メスの周りにオス(体長1mm程度)が多数集合しているので、よく目につく。果実にも寄生し、栄養分と共に色素を吸い取るため、果実にその跡が残り、色など外見が悪くなる。商品価値が低下するため被害は大きい。
- ワタフキカイガラムシ・コナカイガラムシ類
葉(特に新葉)・果梗・果実などに発生が多く、成虫は、楕円形で体長3〜4mm程度、大きいもので6mmで、白か黄色の粉状もしくは、綿状のワックスに覆われる。1年中、幼虫から成虫の発生がみられる。
- カタカイガラムシ類
葉面・花梗・果実などに寄生し、被害程度は、ワタフキカイガラムシ類・コナカイガラムシ類に類似する。成虫は、扁平で円形から楕円形もしくは、丸みを帯びた三角形で体長は、2〜4程度、光沢があるか厚いワックスに覆われている。
- マルカイガラムシ
葉面及び枝・幹さらに果実に寄生し、いわゆる「介殻」を形成するカイガラムシで、目にするものは、カイガラムシが形成するカサブタ状の殻で、その下に円錐形や楕円形の様々な色の虫体がある。虫体は、小さく、さらに植物表面に似た介殻に覆われているため、発見が困難なものもある。
- マンゴーシロカイガラムシ
2 防除方法
「耕種的防除方法」
- 密植園の解消。枝葉の間引きで日当たりを良くする。
- 発生が少なければ、間引いて枝を持ち出す、手で潰す、やわらかい歯ブラシで擦り落とす等で、除去することが有効である。
- 苗の導入の際には、カイガラムシが付着していないか注意する。
「薬剤防除方法」
- 発生後の若齢虫防除が基本。
- 成虫は、薬剤によっては、防除効果が弱い。
- 齢が揃っていない場合、1回めの防除から20日後を目安に2回目の防除を行う。
発生後の防除
コナカイガラムシ | ダントツ水溶剤 | 2,000〜4,000 | 年3回 収穫7日前 | × 約7日 |
カイガラムシ類 | モスピラン顆粒水溶剤 | 2,000 | 年3回 収穫35日前 | × |
カイガラムシ類幼虫 | アプロードフロアブル | 1,000 | 年2回 収穫3日前 | × 7日 |
注)同時防除が期待できる剤
チャノキイロアザミウマ | スプラサイド乳剤40 | 1,500 | 年2回 収穫45日前 | × 60日 |
6月7日のブログから連載で続けてきた、マンゴーの病害虫シリーズも、あと1回「ハマムキムシ」「マンゴーフサガヤ」編を残すところとなりました。
こうやって、病害虫についてまとめてみて、私なりにも大変良い勉強になりました。
皆様のお役にたてるブログを目指していきたいと思いますので、今後もこのような企画を思いついたら、ドシドシとやっていきたいと思いますよ^^
本日のブログは、ここまで!
それでは、また明日~