【熱帯果樹栽培】果樹の成長を楽しめる植物栽培の醍醐味『整姿誘引』を行なったよ!

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ブログをご覧の皆様こんにちは!
鹿児島県出身 「徳之島ブロガー」のとし( @kedokumango )です。

私、マンゴー農家として営農するほどに、果樹を育てることが本当に大好きなわけですが、果樹栽培の醍醐味というか、おもしろ味を感じるところに「収穫」と「樹の成長」だと考えています。

本日のブログでは、「アボカド」と「リュウガン」の樹に、樹の成長を感じることができる「整姿誘引」を行いましたので、その様子について紹介したいと思います。


 

 

アボカドの整姿誘引について

鹿児島県の南の離島「徳之島」で「アボカド栽培」を行なっているわけですが、4年目となり果実の収穫も迎えるようになりましたが、この4年間で一番の課題と感じていることが、「風対策」です。

アボカドの樹は、本当に風に弱くて、少しの風に吹かれると、すぐに葉が茶色くなって弱ってしまいます。

私の住む「徳之島」の夏は、台風がよく通ることから、この「風対策」が、とても重要となってきます。

現在は、アボカドを育てる為の対策として、防風ネットも設置しており、風による被害も少なくなってきたのですが、まだまだ対策としては、万全ではありません。

一番の対策は、やはり風に強い樹形だと考えているのですが、その「風に強い樹形」と考えた場合には、樹を低く作ることが大切だと考えています。

そこで、今回行なう「整姿誘引」も枝を下方へ引き、「低木仕立て」となるように作っていきたいと思います。

アボカドの誘引前

誘引前のアボカドの様子


誘引前のアボカド
“誘引前のアボカド「ハス」”

こちらのアボカド「ハス」の樹ですが、花の蕾も幾つか抱えながら、未だに収穫を終えていない果実をさげている状態となっています。

今まで、とにかく大きくしたいという気持ちから、ストレスを与えずに育ててきたので、枝も好きな方向に伸び放題となっています。

今回の誘引では、この好き放題に伸びている枝を、下方へ誘引していきたいと思いますよ。

アボカドの誘引後

こちらが「整姿誘引」作業を施したアボカドの品種「ハス」の樹となります。


整姿誘引したアボカド
“誘引後のアボカド「ハス」”

樹の外周の枝が黒い紐で下方に引っ張られて、枝が横に広がったのがわかるでしょうか。
このような作業を繰り返しながら、自分の好みの樹形に整えて行きます。

私、「盆栽」で見事に曲げられた枝ぶりを眺めているのも昔から好きでしたし、このように好みの樹形に整えていくことが昔から好きだったんでしょうね。
今でも、果樹を世話していて好きな作業が、この「整姿誘引」と「剪定」というのが好きですし、私にとって幸せを感じる作業の一つでありますよ。

リュウガンの樹も誘引してみよう!

さてさて、上記で「アボカド」の整姿誘引作業について紹介したところですが、「アボカド」の隣に植えている「リュウガン」についても整姿誘引作業を施しましたので、そちらの様子も紹介したいと思います。

こちらの「リュウガン」ですが、ビニールハウスを建設して平成23年からビニールハウスの横に植えているものですが、「マンゴー」や「アボカド」と比べると樹の成長がゆっくりとしていて、樹の大きさは、すでに「アボカド」に追い抜かれてしまいましたが、順調に成長している樹でもあります。

まだまだ「花」を見せたことのない樹ですが、これからもっと大きく成長して、開花し、結実してくれることが楽しみです。

そんな「リュウガン」の誘引作業について見てみましょう。

誘引前のリュウガン_1

果樹栽培では、常に整姿の為に誘引を施しているので、前回の誘引作業で施した杭などが残っている状態です。


誘引前のリュウガン
“誘引作業前のリュウガン”

誘引作業を開始する前に、前回施した紐などを解いてから、作業を行なうようにしています。

この誘引作業で設置した「紐」をいつまでも設置しておくと、枝に食い込んで、樹の成長を妨げてしまいますからね。

誘引作業は、常日頃から観察して、この誘引紐が食い込んできたら、次の誘引を施すといったように作業を進めていくと良いでしょうね。

誘引後のリュウガン_1

上記で紹介した「リュウガン」ですが、一度、全ての誘引紐を解き、新たに杭を設置して誘引を施すとこのようになりました。


誘引後のリュウガン
“誘引作業後のリュウガン”

どうでしょうか!?

全ての枝が左右に広がったことがわかるでしょ!

こういった樹形にしておくと、今後の手入れもし易いですし、何より樹を見ていても樹がカッコ良いじゃないですか。

誘引作業って、簡単なことで、こんなにも樹の見た目が変わるし、作業していて、樹の成長が良く伝わってくるんですよ。

果樹栽培は、「植えたら終わり」では、ダメですよ!

ちゃんと世話をして育てると、嬉しい成長の変化を感じることができますよ。

誘引前のリュウガン_2

作業例として、他の「リュウガン」の樹も例として紹介しておきたいと思います。

こちらが作業前の「リュウガン」


誘引作業前のリュウガン
“作業前のリュウガン”

こちらも前回、誘引作業を施してから月日の経過とともに誘引紐の効き具合は、緩くなってきています。

その誘引紐の締め直しをメインに作業を進めました。

誘引後のリュウガン_2

こちらが誘引後のリュウガンとなります。


誘引作業後のリュウガン
“作業後のリュウガン”

左側の枝を見てもらうとわかるのですが、1本の紐で曲げきれなかった枝は、2本の紐で枝を曲げるように力を加えています。

これは、1本の紐で強い力を加えてしまうと、枝が折れることがあるからで、そういったときは、曲げる力が分散するように数本の紐をかけて誘引するようにしています。

本日のまとめ

果樹の「整姿誘引」作業って、枝を曲げたら、その曲げ具合に枝が慣れてくると、誘引紐が緩んできます。

そしたら、その「誘引紐」を締め直して、新たに曲げる力を加えて樹形を整えて行きます。

この作業を繰り返して行くわけですが、一度「誘引紐」をかけたところを見れば、樹の成長を間違いなく感じることが出来ます。

そうやって、樹の成長を感じながら世話をすると、余計に果樹栽培がおもしろく感じてきますよ。

今回の「整姿誘引」作業ですが、地面にプラスチック製の杭を打ち込んで、その杭へ紐をかけて枝を下方に引っ張っています。

「誘引紐」については、ビニールハウスのビニールを固定するビニールバンドが幅広で枝に傷付きにくいので、気に入って使用しています。


プラスチック製の杭とビニールバンド
“プラ杭とビニールバンド”

プラスチック製の杭も数種類販売されていますが、私は、50cmほどの長さがあり、頭がフック状になっているものが紐を結びやすいので、気に入って使用しています。

 

プラスチック製の杭ですが、小さなハンマーで地面へ打ち込むのは、何回も叩く必要があります。

そんなときは「石頭ハンマー(セットウハンマー)」を用いるとハンマー自体に重量があるので、楽に地面に打ち込むことが出来ますよ。


石頭ハンマー
“使用している石頭ハンマー”

ちなみに私の「石頭ハンマー」は、柄を長い物に変更して、打撃力が増すように改良していますよ。
その分、振り回すのに力が必要ですが。

尚、「石頭ハンマー」も数種類の重量のモノが販売されています。

ご自身の体力に合わせて購入するのが良いと思いますが、私が使用しているもので、1kgほどの重量のモノとなっていますよ。

果樹栽培が好きな人は、自分好みの樹形となるように「整姿誘引」作業を行なってみては、いかがでしょうか。

樹への愛情も増しますし、樹の成長を感じることのできる素晴らしい作業となっていますよ。

本日のブログは、ここまで!

それでは、また明日~


 

 
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