【土壌診断試験】植物の成長の為に土壌を知ることが大切ですよ!

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ブログをご覧の皆様こんにちは!
管理人のとし( @kedokumango )です。

現在、「ツリートマト」の苗を種から育てているところですが、考えていたよりも成長が早く、定植した方が良いのではないかという考えが湧いてきました。そこで、定植する予定地が「ツリートマト」の生育に適しているか「土壌診断試験」をおこなってみましたので紹介しています。


 

 

土壌診断試験で得たい測定値

私が、土壌診断試験を行なう上で、知りたい測定値というのが「pH(ペーハー)」と「EC」となります。
ペーハーというのは、小学生の頃に理科の実験で学びましたよね。

植物には、種類ごとに好むペーハーの値というのがありまして、事前にペーハーを測定して知っておけば、石灰を混ぜるなどして、植物が好むペーハーへコントロールすることが可能になるわけです。

また「EC」というのは、肥料の土壌への残り具合を知るのに用いる値でして、肥料が残っているところへ、新たに肥料を投入するのは、勿体ないですし、作物が肥料焼けしてしまう可能性もあります。そこで、この「EC」の値も大切になってくるんですよね。

そこで、畑に作物を植える前や施肥の際は、必ずこの「土壌診断試験」をおこないたいところなのですが、毎回、外部の検査機関へ土を持ち込んで検査して貰うのも大変ですよね。
そこで、今回は、「ポータブル試験器」を購入しまして、自分の畑の状態を自分で検査してみることにしました。

今回、私が、購入した試験器は、こちらとなっています。

なかなか、それっぽい専門的な計測器のような見た目ですよね。今回は、これを用いて検査してみます。

今回、検査する土壌は、家庭菜園として利用していた場所で、こちらを「ツリートマト」の定植箇所へしていきたいと考えていますので、こちらの土を試験したいと思います。


夏野菜の終わった家庭菜園の様子
“夏野菜の終わった家庭菜園の様子”

広い土地ということでもないですし、2箇所から土を採取して、その2箇所分の土を混合して試験することにしましたよ。

 

家庭での土壌診断試験の仕方

これが今回の土壌診断試験に用いた道具となっています。


土壌診断試験の道具
“土壌診断試験の道具”

今回は、「pH」と「EC」を測定したいので、2つのビーカーと、試験は、土を水に溶かして行なうので、その水として「精製水」を準備しました。尚、試験器の取扱説明書には、「蒸留水」という明記がされていましたが、薬局へ購入のために問合せたところ「蒸留水は精製水の一種」ということでしたので、精製水を用いることにしました。

ビーカーやら精製水を準備すると、本当に実験のようでワクワクしてきてしまいます^^

写真に注射器も写っていますが、これは、水分量を正確に図るために準備したもので、スポイトの代用品とお考えください。今回の試験では、ビーカーに明記された線に正確に精製水を入れる必要があるので、準備しました。

こちらが注射器を用いて正確に水分量を合わせているようすです。


水分量を合わせているところ
“水分量を合わせているところ”

試験の方法

  1. ビーカーに書かれている「Water」の線まで精製水を入れる。
     
  2. そこへ試験する土を、水位が「SOIL」というところになるまで投入する。
     
  3. 試験する土が溶け出すように、ビーカーの蓋をしてから、振って撹拌する。
     
  4. 撹拌後に1〜2分間待ち、土と水分が分離してできる、ビーカーの上澄み液の部分へ試験器の測定センサーを浸し計測する。
     

とっても簡単ですよね。
ちなみに注射器を用いて正確に水分量を計測すると、こんなにピッタリと線上に水位の線を合わせることが可能となっていますよ。


土壌診断試験でのビーカー
“水位が合っている様子”

 

測定結果について

それでは、今回の測定結果を見てみることにしましょう。

まずは、「pH」からです。


pHを測定したところ
“pHを測定したところ”

「pH」は、「7」で中性ですから、今回の測定値は、「6.98」ということで、ほぼ中性ということになります。

今回、植え付ける「ツリートマト」の好む「pH」が「5.8〜6.5」となっています。若干、酸性に傾けるように施肥を行なう目安ができました。

 

次に「EC」について見てみます。この「EC」が高い状態であれば、施肥を行なう必要はないですからね。しっかりと試験値を把握しておきたいところです。

これが今回の測定値です。


ECを測定した様子
“ECを測定した様子”

今回の私が使用している試験器ですが、状況によって単位が自動で切り替わるようでして、現在単位が「μS」で表示されていますよね。これを我々が通常使用する「ms/cm」に換算するには、1000で割る必要があるそうです。そこで、この表示されている「64.5」という数字を1000で割ると「0.0645」という試験結果を得ることができました。

「EC」が「0.0645」ということであれば、私が鹿児島県農業普及課から学んだ目安が「0.3ms/cm以下」ということでしたので、十分に下回っていることになります。

よって、在庫のある果樹用の肥料を元肥としながら、ペーハーコントロールをおこなっていくという目標値を得ることができました。

 

本日のまとめ

いつもは、試験場にお願いしている「土壌診断試験」を試験器を購入して、初めて自分でおこなってみました。

「試験場」で計測して貰うのは、土の提出後に試験結果が得られるのに1週間はかかりますし、作業が捗りません。
そこで、鹿児島県農業普及課の方に相談した際に、簡単に計測できるものという話を聞いていたので、試験器を購入してみたわけですが、これ本当に手軽に行えますし、良い買い物だったと感じています。

これからは、樹の成長具合だけでなく、化学的根拠からも施肥量を定めていけば、もっと効率良い栽培ができるだろうと期待しているところです。

私が、今回の試験で使用した試験器は、こちらのモデルとなっていまして、こちらのモデルは、1台で「pH」も「EC」も両方測定できるものとなっているので、とても便利でしたよ。

 

本日のブログは、ここまで!

それでは、また明日~


 

 
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