ブログをご覧の皆様こんにちは!
管理人のとしです。
8月4日は、「JAあまみ徳之島果樹部会マンゴー専門部会」が主催する、「マンゴー収穫期前後の管理」ということで、マンゴーの剪定講習会が行われましたので参加してきました。
まずは、本日頂いた資料からまとめてみたいと思います。
収穫前の課題状況
- 果実表面の濡れ(結露する)多湿
ヤニ果が発生する。
- 日照不足・高温・多湿
炭そ病や軸腐病の発病が増える。
- 高温消耗、果実表面の濡れ、光を遮りすぎる
色落ち、マダラ果実
特に、満開後70日以降は、水分が関与したマダラ果実が発生しやすくなる。
果実の色が悪い時には、下記のような点が気になる
- 肥料分が残っている。へそが青いままである。
- 袋かけが早かった。結果、黄色くなる。
- 厚手のマンゴー収穫袋を使った。使うと、ますます光が通らなくなり、収穫が遅れる。果実も黄色くなる。
- 風の流れが悪い。サイドネットにコケが生えていないか。
果実に水滴がたまると、マダラになる。
収穫直後からの管理例
一連の流れを、収穫後速やかに実施する。
収穫直後からの管理例
具体的には、
- 収穫終了後(終了前で可)、たっぷり灌水で樹を潤ます(剪定予定の2〜3日前)
- 剪定=徒長枝、下枝、混み枝を間引き、着果した枝の切り返し。
剪定の最大の目的は、
枝を揃える。花を揃える。果実を揃える。品質を揃える。
ためであり、結果、管理がやりやすくなるための第一段階である。
- 剪定終了後の防除
かいよう病(炭そ病)、マンゴーハダニ他
ICボルドー66D 50〜倍 加用
ハーベストオイル 100〜200倍
- 防除のポイント
- ICボルドーは、袋をよく混ぜる。
- ハーベストオイルは、葉に油浸斑がでないように樹を十分に潤ませておく。
- カイガラムシ類が問題となっている園は、ハーベストオイル100倍を散布後、20日後を目安に、スプラサイド乳剤40の1,500倍を散布する。
炭そ病=基本は、剪定くずは、園外へ持ち出すこと。
油浸斑=葉が油を吸うことによる光合成低下(最悪は落葉)
カイガラムシの防除体系=ハーベストピル→20日後にスプラサイド乳剤40→ムラがある場合、再度20日後にスプラサイド乳剤40で防除する(若齢虫果大)
- 剪定終了後、速やかに施肥を行う。
- 奄美果樹配合3袋(N:4.8)もしくは、燐硝庵安加里(リュウショウアンカリ)S226 2袋(N:4.8)程度とし、施肥後は十分な灌水を行う。
- 奄美果樹配合(N8-P8-K5)の場合、下記の施用量となる。
1,000m2で5kgの施肥のとき=概ね1m2当り63gで計算
1,000m2で3kgの施肥のとき=概ね1m2当り38gで計算 - 樹勢回復を目的とした葉面散布は、窒素を中心に2〜3回実施する。
尿素500倍〜1,000倍(1リットルあたり1〜2g)、メリット青 500倍
※注意
- 堆肥を使用する場合、化成肥料の施肥量は減らす。
- 未熟堆肥の施肥は控える。特に幼木での使用は注意する。
- 病害虫
スリップス類は、必ず、ローテーション散布- コルト顆粒水和剤(アミノキナゾリン系)
- スピノエース水溶剤(ニコチン性アセチルコリン阻害剤)
- アーデント水和剤(合成ピレスロイド系)
- スタークル顆粒水溶剤(ネオニコ系)
- スプラサイド乳剤40(有機リン系)
炭そ病、台風等で天井被覆を除去したときは、雨により薬剤効果がなくなったら、再度、防除する。
といった内容の説明の後に、剪定講習に移りました。
写真は、剪定講習会の様子です。
鹿児島県農業普及課の講師の方が、樹の状態を説明しながら、剪定を行う際の留意点についても説明していきます。
今回の剪定講習会の中で挙がった言葉が、「実をとるか?」or「樹形をとるか?」でありました。
農家としては、樹形も大切だし、実もとりたい。そんな願いを持ち続けているものですが、やはり樹形をつくる為には、ある程度の剪定は必要なことです。
今回の説明会では、こっちの枝で実をとりつつ、こちらの枝はつくっていくといった、保険をかけるような剪定の仕方についても説明がありました。
私の園では、まだまだ樹が小さく、収量が増えるようにビニールハウス内の占有面積を増やせるように樹形をつくりたいと考えています。
そんな私には、良い剪定の仕方を学べたと感じています。
本日のブログは、ここまで!
それでは、また明日~