【松くい虫】徳之島の山がなくなる!?

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ブログをご覧の皆様こんにちは!
管理人のとし( @kedokumango )です。

鹿児島県の徳之島では、数年前から「松くい虫」の被害が深刻化してきています。数年前までは、徳之島の北西部に位置する「天城町」で多くみられていたのですが、昨年当りから「徳之島町」の北部にも被害が拡大してきています。
本日のブログでは、深刻化する「松くい虫」の被害について紹介したいと思います。


 

 

松くい虫の被害の仕組み

まず、「松くい虫」についてですが、徳之島で広がり始めたのは、ここ数年という感じで、最初のうちは、山を眺めても被害は、ポツポツといった感じでした。

しかし、ここにきて爆発的に増えている感じがしてきていますね。

下記は、鹿児島県のホームページより「松くい虫」について参照したものとなっています。

松くい虫被害は,「マツノザイセンチュウ」という体長1mmにも満たない線虫が松の木の中に侵入し,増えていくことで枯らします。

この線虫は自分自身では移動できないため,「マツノマダラカミキリ(以下「カミキリ」という。)」というカミキリムシにより,松から松へ移動します。

春から初夏にかけてカミキリが成虫になり松から飛び出しますが,このとき線虫がカミキリの体に乗り移ります。このカミキリが健全な松を飛び回り若い枝の皮を食べ,そのとき,線虫が噛み傷から松の中に侵入します。その後,線虫により弱った松にカミキリが卵を産みつけ,卵から孵化した幼虫は,夏の終わりから秋の間樹皮の下でやわらかい皮を食べながら成長し,蛹室を作り越冬します。

そして,また春から初夏にかけて成虫になり飛び出します。このようなサイクルにより松くい被害が広がります。

どうやら、この「マツノマダラカミキリ」と「マツノザイセンチュウ」が問題となっているようですよね。

鹿児島県のホームページに問題の「マツノマダラカミキリ」と「マツノザイセンチュウ」の画像も紹介されていました。そちらがこちらとなっています。

マツノマダラカミキリ
マツノザイセンチュウ

とても小さな害虫ですが、この害虫のせいで、島の美しい山の緑が失われていくのも腹立たしい気持ちになるものです。

至るところで広がる「松くい虫」の被害

それでは、どのくらいに被害が広がっているのか、10分ほど車を走らせて至るところで、短時間でどのくらい「松くい虫」の被害の写真が撮れるか試してみましたので、ご覧ください。


県道沿いでも見られる「松くい虫」の被害
“県道沿いでも見られる「松くい虫」の被害”

県道沿いから少し、山へ入り、その辺りを見渡すと至るところで、松が枯れ、山の一部が赤くなっているところを発見することができます。


山の一部が赤くなっている様子
“山の一部が赤くなっている様子”

 

深い山でなくても、サトウキビ畑の隣でも発生し、松が赤くなっていることを確認することができます。


サトウキビ畑の隣での松くい虫の被害
“サトウキビ畑の隣での松くい虫の被害”

 

こういった南国らしい「バナナ」の葉のすぐ後ろにも「松くい虫」の被害が迫ってきています。


身近に迫っている松くい虫の問題
“身近に迫っている松くい虫の問題”

松が枯れることによる被害の心配

松が枯れてなくなることにより、山の法面の崩土も心配されるところですが、枯れた松の倒木が身近に迫った問題となっています。

こちらの写真をご覧ください。


農道横での松くい虫の被害の様子
“農道横での松くい虫の被害の様子”

農道横に生えている松の木が「松くい虫」の被害を受けています。このような場合が一番危険で、このまま松が枯れて倒木すると、農道を塞いでしまいます。

もし、通行車両や通行人がいるときに松が倒れたらどうなるでしょう?

考えただけでも、大変な事故が発生してしまいそうな気配十分ですよね。

本日のまとめ

私の知人は、「松くい虫」の問題についてこのように言いました。

「このままでは、島の山は、全部なくなってしまう。」

奄美地方に詳しい学者さんによると「松」が枯れ果てても、徳之島に昔からある「カシ」の樹が、山には残り、本来の山の姿に戻っていくと話されていたのを覚えていますが、目の前の樹が枯れ、山が赤く染まっていく様子は、気持ちの良いものではありません。

この問題については、行政として「鹿児島県」は、松の移動規制など働きかけをしていますし、「徳之島町」も倒木、くんえん処理など駆除措置を進めていますが、爆発的な被害の広がりかたに対して、追いつかない現状となっています。

この問題については、1日も早い解決を望みたいものです。

本日のブログは、ここまで!

それでは、また明日~


 

 
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